飲食店のゴキブリ対策
飲食店も他のゴキブリ対策と基本は変わらないのですが、万が一ゴキブリが出るとお店の印象が非常に悪くなります。
そのため、飲食店のゴキブリ対策はお客様がいる時に、絶対にゴキブリを出してはいけないことが条件となります。
ここでは飲食店のゴキブリ対策について、飲食店特有の内容について紹介しています。
（基本となるゴキブリ対策は一軒家のゴキブリ対策、 アパートのゴキブリ対策をご参照下さい。）
飲食店にゴキブリが発生しやすい理由
飲食店にゴキブリが発生しやすい理由は、一般家庭と比較すると、 ゴキブリの侵入を許しやすく、かつ、長く住む巣となる条件が整っているからです。ゴキブリが巣作りをする条件は、暖かさ、暗さ、適度な湿度、餌場（水と食料）が近くにあることです。
飲食店にはこれらの条件が全て整っています。
①ゴキブリが侵入しやすい
ゴキブリは1mm(幼虫)の隙間があれば侵入してきます。
そして、ゴキブリの嗅覚は非常に優れており、遠く外にいても餌の匂いを見逃しません。
また一般家庭と比較しても非常に大きな換気扇や調理場に設置された排水溝やトラップのない排水口は絶好の侵入路になります。
②業務用冷蔵後や調理台など巣作りしやすい温かく、隠れやすい環境がある
業務用冷蔵庫、食洗機、調理台の裏などです。
これら什器の裏に一旦入ってしまうと人の手が入らないため、ゴキブリの巣作り、繁殖に非常に優れています。
ゴキブリは夜行性の為、飲食店の営業時間中はじっと身を伏せていることが多く、閉店後餌を求めて活動します。
③厨房の排水溝など常に水が豊富
閉店後の掃除に使うモップの水でさえ、ゴキブリの食事になってしまいます。また、大型の飲食店となると、厨房の床に排水溝が設置されていることも珍しくありません。
厨房の床の排水溝は、絶好の侵入路となり、かつ、常にゴキブリに水分を与えて繁殖を促しています。
④容器の油や一時的に発生する餌が豊富
しかし、ゴキブリは調味器具についたほんの少しの油でさえ餌にします。
まして、調理場、客席を一晩でも掃除しなければ、ゴキブリに大量の食事を与えてしまうことになります。
⑤近くに飲食店がある
ゴキブリは住み家がある個体数以上になると、繁殖のため他の餌場、住み家を求めて移動します。
近隣のお店がゴキブリ対策をしていない場合、ひょっとした油断で次は自分のお店がゴキブリの住み家になってしまいます。
隣人のゴキブリ対策は隣人のゴキブリ対策をご参照下さい。
飲食店のゴキブリ対策は掃除が基本
しかし、ゴキブリの餌がないほど、飲食店内を常に完全な状態にすることは不可能です。
ゴキブリは髪の毛一本でも十分な食事になります。
営業中に生ゴミが出たり、調理台に油がついたり、飲み物が廊下に溢れるなどは、飲食店として当たり前です。
こういったことを起こさず、また、髪の毛一本も残さず掃除することは不可能です。
それでもゴキブリ対策として掃除した方が良い理由はゴキブリの繁殖・巣作りを防ぐためです。
（巣作りを防ぐゴキブリ対策はゴキブリ対策巣作りを防ぐをご参照下さい。）
掃除を忘れると、せっかくゴキブリ対策をしても、食べ物の匂いがゴキブリの誘引物質となり、他のゴキブリ対策の効果がなくなってしまいます。
そして、ゴキブリは夜行性のため、開店前の掃除では意味がなく、 閉店後の掃除が飲食店のゴキブリ対策の基本となります。
飲食店のゴキブリ対策 詳細
プロのゴキブリ対策業者の良いところは、ゴキブリ対策をしてくれるだけでなく、 今いるゴキブリを駆除し死体処理もしてくれ、かつ保証期間を設けてくれることです。
特に素人ではなかなか入りにくいゴキブリの巣となっている場所まで、設備を解体してゴキブリ駆除を実施してくれたり、 ゴキブリの侵入対策、巣作り対策にも力を貸してくれます。
ゴキブリ駆除業者の選び方についてはゴキブリ駆除業者選び方・活用方法をご参照下さい。
しかし、料金は自分で実施する場合と比較して多少値が張るのも事実です。
ここでは自分でできるゴキブリ対策について方法を説明しています。
また、基本となるゴキブリ対策の考え方についてはゴキブリ対策アパートをご参照下さい。
飲食店へのゴキブリ対策 侵入を防ぐ
飲食店のゴキブリ対策の基本も他のゴキブリ対策同様、店舗へのゴキブリの侵入を防ぐことです。極端な言い方をすれば、ゴキブリが店舗内に侵入してこなければ、いくら飲食店舗内が汚くても ゴキブリが発生することはないからです。
また、一旦侵入されると、飲食店ではゴキブリが非常に早いスピードで繁殖していきます。
以下、ゴキブリの侵入箇所となる場所とその対策について紹介しています。
店舗入口、裏口などの出入り口
お昼の営業時間中は出入り口を閉めるわけにはいきませんが、 ゴキブリを寄せ付けないハーブやゴキブリを寄せ付けないアロマを置いて、ドアの開時でもゴキブリを遠ざけることができます。
また飲食店の場合は出入り口に鍵をかけても小さな隙間が空いていることが多いです。
隙間テープやすきまパテを使って、扉を閉めた時に隙間ができないようにするとゴキブリ対策に効果を発揮します。
また万が一を考え、ドアの隙間にホウ酸スプレーをまいておくのもいいかもしれません。
換気扇・ダクト
換気扇の効果は、換気扇そのものが防御壁になるだけでなく、音を発生させることで、 ゴキブリを遠ざける効果もあります。
特にトイレの換気扇は切りがちなので、しっかりつけておきましょう。
飲食店用のダクトは大きくゴキブリの通り道としては非常に都合の良いものとなっています。
換気扇の羽に隙間があるため不安な場合は、換気扇用のフィルターで塞いでおくとゴキブリが侵入する隙間がなくなるだけでなく、掃除も楽なので一石二鳥です。
また、閉店後に換気扇の近くに ゴキブリを寄せ付けないハーブやゴキブリを寄せ付けないアロマを置いて帰るなども効果的です。
ゴキブリ対策に忌避剤を使うか誘引剤を使うかは外用のゴキブリ対策をご参照下さい。
排水管とその周り
特に飲食店の排水管は出るゴミの多さからか、古い物件のためかトラップのない排水管が多くなっています。
もし排水管にトラップ（水が貯まる場所）がない場合、排水管の中を通じてゴキブリが必ず侵入してきます。
排水口用の蓋、あるいは網目の細かいゴミ受けで塞ぎましょう。
根本対策をしたい場合は工事でトラップ付きパイプに変えるのがベストです。
ホームセンターだと3,000円～でトラップ付きパイプを販売しています。
（※自分でトラップの開け閉めができるようになると万が一ものが詰まっても簡単に対応でき便利です。）
また、排水管と床をつなぐ部分、排水管が通る什器の構造は必ず把握し万全な侵入対策をしておいて下さい。
排水管周りのゴキブリの侵入経路はキッチンのゴキブリ対策をご参照下さい。
排水溝の近く
ゴキブリ対策は様々な方法がありますが、帰宅時に蓋をするだけでも効果があります。
できれば密封できるゴムタイプがおすすめです。
匂いを通さずゴキブリの侵入も防げるため効果は絶大です。
面倒な場合はハーブやアロマをまいて帰るだけでもいいかもしれません。
密封の仕方は床の構造と排水溝の大きさによりますが、簡易的にする場合は土嚢（土のう）で塞ぐことも可能です。
飲食店ゴキブリ対策 巣作りを防ぐ
万が一ゴキブリに侵入されたとしても、隠れる場所が無ければ床を徘徊しすぐに見つけ退治することができます。そのためゴキブリが隠れる場所を減らすことは非常に重要です。
飲食店は大型什器が多いため、隠れる場所も多く、什器の下や裏を防ぐことは難しいのですが、 什器の中は必ずチェックしておいて下さい。
什器の中は空洞だらけ
ステンレスで外見は綺麗に見える調理台などの飲食店用大型什器ですが、なぜか作りは非常に雑です。調理台を下からを除いてみると隙間があったり中が空洞になっています。
ここが飲食店ではゴキブリの最大の隠れ家になることがあります。
チェックの仕方はキッチンと同じで上下左右奥の5箇所を手で軽く叩いて下さい。
中が空洞になっている場合はそういう音がします。
その場合、その中に入れる隙間がないか、くまなくチェックし、あれば塞ぎます。
什器購入前にするのがいいのですが、設置後でも遅くありません。
その他の巣作りの場所は基本は一般家庭と同じです。
一般家庭のゴキブリ巣作り対策は、巣作りを防ぐゴキブリ対策をご参照下さい。
飲食店ゴキブリ対策 侵入したゴキブリを駆除する
ゴキブリの侵入対策もむなしく、ゴキブリに飲食店内に侵入されることがあります。しかし、侵入後の対策を普段からしておけば万が一侵入されたとしても、被害を最小限に抑えることができます。
ゴキブリ対策には毒エサ、バルサンなどの燻製剤、液体の薬剤、超音波機など様々な方法がありますが、（※詳しくはゴキブリ退治方法参照）、ゴキブリ駆除のプロが使い最も効果のある「毒エサ」での対策とその設置場所について紹介しています。
各什器の裏（下）
什器の裏に設置するのが困難な場合、壁近くの什器下にできるだけ多くの毒エサを設置しましょう。
また、什器の隙間にホウ酸スプレーをまいて 裏側に入られないようにしましょう。
排水溝の近く
排水溝はゴキブリの侵入対策も兼ねている為、排水溝から最も近い壁面に設置するのがよいかもしれません。
配管と壁をつなぐ部分
その為ゴキブリの巣になりやすくなっています。
壁との接地面付近に毒エサを設置しましょう。
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