待ち伏せタイプのゴキブリ殺虫剤とは
そのため、ゴキブリを見失った時や、 ゴキブリの居場所がある程度推測できている場合には、他のどのゴキブリ殺虫剤よりも、大きな効果が期待できます。
ここでは毒エサタイプや忌避剤とは異なる待ち伏せタイプのゴキブリ駆除剤について、 成分や効果的な使い方について紹介しています。
有効成分と効能、毒性
ゴキブリ用殺虫剤には主にイミプロトリンなどの「即効性」が高い成分が使われますが、 待ち伏せタイプのゴキブリ駆除剤には「残効性」が高い(効果が続く期間が長い)成分が使われます。中でも主流となっているのは、「フェノトリン」、「プロポクスル」、「ペルメトリン」です。
フェノトリン
ゴキブリの神経に作用し、麻痺させることで殺虫します。
残効性以外に即効性(※イミプロトリンほどではない)を兼ね備えています。
急性毒性はラットで17 mg/kg程度。人間に換算すると60kgの体重の人で1g程度となります。
イミプロトリン(ゴキブリ用殺虫剤に良く使われる成分)と比較すると毒性は10倍以上になりますが、 それでも哺乳類への安全性は高いと言われています。
タンスの防虫シートやシラミ取りシャンプーなどにも使われ、 ゴキブリ駆除製品ではゴキブリがいなくなるスプレーなどに使われています。
プロポクスル
上記フェノトリンと同じく残効性以外に即効性もあり、神経毒である点も同じです。
急性毒性は人間の経口摂取で24mg/kg程度(ラットの場合41mg/kg程度)とフェノトリンと同等です。
アリの巣コロリやバルサンまちぶせスプレーなどに使われています。
ペルメトリン
急性毒性は人間の経口摂取で2,270mg/kg程度とこの中では最も安全性が高くなっています。
皮膚疾患(疥癬(かいせん))治療やヒゼンダニの感染の治療などにも用いられ、ゴキブリ駆除製品ではバルサンや プロ用の待ちぶせスプレーなどに使われています。
待ち伏せタイプの使い方
待ち伏せタイプのゴキブリ駆除剤にはいくつかの短所があります。- 床が濡れたままとなる(乾くと効果がなくなる)
- 毒エサなどと比較すると効果時間が短い(1週間程度※環境に依存)
- 人によっては臭いが気になる場合がある
- 見失った場合
- いることはわかっており、とにかく素早く駆除したい
- 侵入対策
- 幼虫駆除
見失った場合に
待ちぶせタイプのゴキブリ殺虫剤が最も効果を発揮するのが、「ゴキブリを見失った時」です。ゴキブリを見失う原因のほとんどはゴキブリが物陰に隠れるか、隙間に逃げ込んだ時ですが、 ゴキブリは巣に戻るため、もう一度隠れた場所から出てくる必要があります。
そこに待ちぶせタイプを噴射しておけば、ゴキブリを見失った場合でも、 安心して眠ることができます。
ゴキブリを見失った場合の対策についてはゴキブリを見失った時の対策をご参照下さい。
いることを知っている
待ちぶせタイプのゴキブリ殺虫剤の効果は室温、湿度、日照りなどに影響を受けるものの、 一度利用すると、おおよそ一週間程度効果があります。そして、毒エサの様に半日~数日も時間を要さず、 その場所を通ったゴキブリを早ければ数分で殺します。
そのため、ゴキブリがいることはわかっているが見つけられず、 かつ、すぐに殺したい場合には非常に有効です。
具体的には、会社や学校に行く前、ゴキブリを見たので数時間家に近寄りたくない、などの場面では、 待ち伏せタイプのゴキブリ殺虫剤が最も効果があります。
侵入対策として
ハーブやアロマ等の忌避剤に変わるものとして使うことができます。絶対に近寄らせたくない場所には、忌避剤の方が優れていますが、 忌避剤を置けない場所では、遠ざけるのではなく待ち伏せタイプですぐに殺してしまうのも一つの方法です。
ただし、効果時間が短いため、侵入経路がわかっており、かつ、 長くとも1週間以内(日光、温度、湿度などが影響)にその場所を通る場合しか、有効ではありません。
幼虫駆除
ゴキブリの幼虫はアゴが未発達なため、いくつかの毒エサに対しては喫食が良くない場合があります。そのような場合でも待ち伏せタイプなら食べさせる必要がない為、大きな効果を発揮します。
また幼虫は体が小さいため、成虫以上に口と床との接地が近く、即効性がより高く効果的です。
ゴキブリの幼虫駆除についてはゴキブリ幼虫駆除をご参照下さい。
使わない方が良い場所
薬事法によって安全とされている殺虫成分ですが、 できるだけ触れないに越したことはありません。侵入対策重点箇所のうち、エアコンや換気扇など、風が発生する場所は避けたほうが良いでしょう。
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