ゴキブリの卵駆除
ゴキブリの卵は非常に見つけにくく、駆除しづらくなっています。卵の中にはたくさんのゴキブリの幼虫(15～40匹程度)が入っている為、卵のうちに駆除できるに越したことはありません。
ここではゴキブリの生態を中心に、ゴキブリの卵の駆除方法について紹介しています。
ゴキブリの卵の特徴
卵の大きさは1cm程度のカプセル
ゴキブリの卵は幅1cm程度、高さ5mm程度の黒い薬のカプセルのよう形です(実物の卵は右図参照）。卵がまだ小さく、親のお尻に付随している時には、ピンクや白の小さなミミズがくっついている様に見えることもあります。
また、卵が大きくなるほと、黒や茶色に変色していきます。
卵の数
1匹のゴキブリは1回の産卵で1つの卵しか産みません。しかし、この卵の中に15～40匹の幼虫が入っています。
卵の場所
ゴキブリの卵は暖かく、暗く、湿度があり、餌が豊富な場所の近くに産み落とされます。それらは通常ゴキブリの巣の近くであることが多いのですが、時には全く異なる場所に産み落とされます。
ゴキブリが危険を察知して不本意に卵を産み落とす場合を除いて、暖かく、暗く、湿度があり、餌が豊富な場所という条件は変わりません。
卵鞘の特徴
卵は卵鞘(らんしょう)という特殊な殻（？）に覆われています。この殻は、ゴキブリの最も苦手な乾燥から卵を守る働きがあります。
ゴキブリの卵を駆除するには
ゴキブリの卵の駆除方法として、トレハラーゼ阻害剤や紫外線照射などいくつかの方法が研究されていますが、 残念ながら、まだご家庭で利用できるほどの実用性はありません。以下、ゴキブリの卵を駆除する方法として、 実用的な4種類の方法を紹介しています。
- ゴキブリに卵を産ませない
- ゴキブリの卵を発見して駆除する
- ゴキブリの卵を発見せずに駆除する
- ゴキブリを駆除するときは卵の有無に注意する
ゴキブリに卵を産ませない為には
ゴキブリが卵を産まなければ、ゴキブリの卵の駆除は不要になります。そして、この方法が最も簡単で、最も確実です。
方法は、卵に効果のある毒エサを使用することです。
フィプロニルを有効成分とするタイプの毒エサはゴキブリ本体だけでなく、卵も死滅する為、非常に効果的です。
この方法は、卵を抱えている成虫が家に侵入してきた時に、必ず毒エサを食べさせることが重要です。
そのためには、「掃除を徹底して食べれるエサを毒エサのみにする」、「ゴミ箱から匂いを漏らさない」、「巣になりそうな場所は塞ぐ」など、 巣作りを防ぐゴキブリ対策をしていれば、 毒エサを食べる確率は飛躍的に上がります。
成虫は卵を抱えたまま数週間を過ごします。 そのため、家に侵入した直後、巣の場所も決まっていない状態で、 卵を産み落とす確率はほとんどゼロに等しく、 巣が決まる前に毒エサを食べさせることが最も簡単、かつ、確実です。
フィプロニルを有効成分とするタイプの毒エサについては、ゴキブリ対策ブラックキャップをご参照下さい。
ゴキブリの卵を発見して駆除する
ゴキブリが卵を生む場所は暖かく、暗く、湿度があり、餌場の豊富な場所です。言い換えると、これらの場所を徹底的に掃除すれば卵はおのずとなくなります。
タンスや家電製品の裏などかなり面倒ですが、掃除によってほぼ完全に駆除することができます。
掃除の目安となる場所、卵を生みやすい場所についてはゴキブリ対策巣作りを防ぐをご参照下さい。
ゴキブリの卵を発見せずに駆除する
ゴキブリの卵が死なない最大の原因は固く覆われた卵鞘(らんしょう)です。火で燃やすと殻の厚さに関係なく死滅するのですが、現実的ではありません。
しかし、この卵鞘も寒さには少し弱くなっています。
東京の冬の平均気温より少し下の温度（5℃程度）だと20日程度で死んでしまいます。
全ての部屋の温度を5度以下に20日間維持することは難しいのですが、 なるべく寒い日に、 「使ってない部屋の窓はなるべく開ける」、「暖房を入れない」など工夫することで、卵鞘(らんしょう)のまま殺すことができます。
ゴキブリを駆除するときは卵の有無に注意する
ゴキブリは危険を察知すると、稀に卵を切り離して逃げようとします。そのため、たまたま遭遇したゴキブリが、卵を持っていた場合、 逃げる時に卵をどこかに落としていく可能性があります。
ゴキブリが危険を察知するのはあなたに発見された時のため、 発見時に卵を持っており、かつ、駆除後に卵がなければ、 ゴキブリと格闘した場所を徹底的に探して、卵に十分な殺虫剤をかけ、密封して捨てて下さい。
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