耐性ゴキブリとは
耐性ゴキブリという言葉を聞いたことがあるでしょうか。一般には殺虫剤も駆除剤も効かないゴキブリという意味で用いられ、 耐性ゴキブリは駆除できないかもしれない、と恐れられています。
ここではこの耐性ゴキブリについて、その実態を紹介しています。
耐性ゴキブリの誕生
結論から言うと、フィプロニル(ブラックキャップの有効成分)やホウ酸を食べて平気なゴキブリはいません。これらの毒エサを食べると必ず死にます。
しかし、毒エサを置いたにも関わらずゴキブリが死んでないことがあります。
この結果をして「耐性ゴキブリ」という言葉が生まれました。
なぜゴキブリは死なないのか
耐性ゴキブリの原因はゴキブリがその毒エサを食べなかった為です。しかし、なぜ毒エサを食べないのかについては様々な原因があります。
誘引物質の香り
ゴキブリは誘引物質に惹かれて餌を食べます。言い換えると、誘引物質の匂いが無ければ毒エサは食べられないこともあります。
毒エサの誘引物質の匂いが切れている場合、焼肉のタレを再度数滴垂らすなどして誘引効果を上げることができます。
餌の豊富さ、満腹度
ゴキブリは雑食性ですが、お腹がいっぱいだとさすがに食べません。また、 毒エサだけでなく、部屋や周りの環境がより魅力的な餌場になっている可能性があります。
ゴキブリ対策 巣作りを防ぐなどでもう一度部屋を点検してみるのがよいでしょう。
餌の固さ
成虫ゴキブリはその発達した顎でなんでも食べることができますが、ゴキブリの幼虫はそれほど顎が発達していない為、 餌とするのは比較的柔らかいものや腐ったものです。また体も発達してない為、高い所にある餌よりも、比較的段差が少なく低地に置かれた餌を好みます。
対象とするゴキブリが小さい場合は幼虫用の毒エサを用意するのが効果的です。
ホウ酸団子やホウ酸、ホウ酸スプレーはゴキブリのタイプによらず効果を発揮しやすい製品です。
時間
ゴキブリは毒エサを食べてすぐに死ぬわけではありません。毒エサの成分と含有量に依存しますが、フィプロニルのような早い成分で半~1日、ホウ酸などでも1~2日、ヒドラメチルノンだと1日~1週間程度生き残ることもあります。
この間にゴキブリを発見し、食べたのに死んでいないと早とちりしている可能性があります。
フィプロニル含有のゴキブリ駆除剤については、 ブラックキャップや コンバットをご参照下さい。
危機ホルモン
ゴキブリは性ホルモンや集合ホルモンなど様々なホルモンを出します。その中に危機ホルモンがあります。
このホルモンは仲間に危険を知らせるホルモンです。
死ぬ間際のゴキブリが何らかの手段で毒エサの存在を仲間に知らせることができた場合、その毒エサは他のゴキブリに食べられない可能性があります。
(※ゴキブリの記憶は2週間程度持続するため、その間毒餌を食べない可能性があります。)
耐性ゴキブリはいない
結論としては、毒エサを食べて生き残るほどの耐性ゴキブリはまだいません。しかし、毒エサを食べないことで生き残るゴキブリが存在しています。
部屋を綺麗にし、他に餌がない場合はゴキブリは必ず毒エサに食いつき、そして死んでいきます。
つまり、家を綺麗にしている限り(正確には巣作りできない部屋にしている限り)耐性ゴキブリが発生することはありえません。
耐性ゴキブリとは 先頭へ |
関連ページ |
メニュー・目次一覧へ |